高齢者が住むシェアハウス
シェアハウスというと若者を中心として人気が出てきて広がっている物件ですが、最近では高齢者同士で住むシェアハウスというのも登場しています。
これはある物件だと老人ホームのような名前の物件ですが、その中身は60歳以上の高齢者が住み、お互いに支えあいながら自立して生活しているシェアハウスです。
もともとは高齢者の家があってもたとえそこに帰ったとしても居場所がないという言葉を聞いたので、それを元に所有している民家を改装してシェアハウスとして提供したのが始まりです。
ある物件の共同生活の家・花籠では、そこには2500坪もの敷地があり、その中に畑や雑木林もあり、四季折々に季節の恵を楽しめます。
そのような畑で捕れた作物を、漬け物にしてみんなで食べたりと、住んでいる人達で楽しみながら生活をしています。
生活では掃除などはすべてみんなで分担し、一人の管理人がいますが、自分で出来ることは自分でするというルールになっています。
暮らしている間に歩行器無しで歩けるようになった人もいるようです。
ここは普通のシェアハウスとは違いそれぞれの個室は設けておらず、シェアハウスでありながら家族のような生活を送っています。
少しずつ広がりつつある形態
このような高齢者だけが住むシェアハウスは広がりつつあり、京都にもママズ&パパスというシェアハウスが登場しました。
このシェアハウスでは1階が喫茶店となっているので、住んでいる人に手伝ってもらう予定だと言います。
実はこのシェアハウスを開設した管理人の人は、元々は退職後は人との交流もなく暮らしており、そのような生活をしていると次第に認知症になっていったと言います。
そのようなことがあり、少しでも人と交流すべきだということから、シェアハウス開設に至りました。
高齢者同士でもシェアハウスで生活をすれば自然と交流が生まれてきて、1人暮らしにはない交流があり、寂しさなども軽減できます。
日本は高齢化によって、老人ホームなどの設備が不足したり、そこにいる介護スタッフが不足したりという問題が発生していますが、この高齢者用のシェアハウスは一つの解決策かもしれません。
このようなシェアハウスならもしもの時のために、一人管理人が必要ですが、それ以外は自分で生活できる高齢者が入居すれば介護なども必要なく、住んでいる高齢者に世話も必要ありません。
また老人ホームなどと違い、入居費用も数万円と格安に出来ますので、高齢者にとっても負担は少なくて済み、自然と他の住人との交流も生まれます。
これからの日本の高齢化社会の進展によって、ますますこのようなシェアハウスは増えて需要も増えていくのではないでしょうか。